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墨と筆

墨と筆




 墨は、水との融合によって墨色を発揮するのですが、筆は、その分量を決める重要な役目をします。
 筆には、毛質の硬い豪毛、柔かい柔毛があります。白色系と茶色系の毛があります。また筆の毛の太さも様々で、長さも、超長鋒、長鋒、中鋒、短鋒、超短鋒があります。筆は書き手によって抵抗が加わりますが、この抵抗から生じる摩擦熱の度合いによって墨色が変わります。同じ条件の墨液であっても使う人によって異なる色が出るという理由は、このへんにあるわけであります。紙ほど、大きな表情の変化はありませんか、微妙な変化があります。筆の抵抗と含墨量によって違うという事を知っておくことが大切です。

 余談ですが、毛氈の材質や厚み、机の上で敷くか畳の上に敷くか、によっても筆の抵抗や摩擦熱が変わります。

 使用後の筆は洗った方が良い。
 固形墨であれ、液体墨であれ、筆は洗わなければいけません。固形墨の原料は膠です。洗わないということは、筆で宿墨造りをしていることですし、空気中から細菌を拾い培養していることです。膠の乾燥皮膜は固くて割れ易いものですから、筆の毛に墨が固着しますと、毛が折れ易くなります。特に夏場は筆についた細菌が磨墨液の中に混入し爆発的に繁殖する危険があります。膠を原料とした液体墨では塩分を多量に使用していますので常に湿気の多い状態になり、毛の脱脂、軸の膨張、抜け毛の多発の原因になります。合成糊剤を原料とした液体墨は、その乾燥皮膜が柔軟なため一度乾くと膠に比べ水に溶けにくく、無理をすると穂首を折ることがあります。筆の後ろに紐がついているのは使用後はきれいに洗って、よく乾燥して下さいと言うことです。筆を洗い過ぎると油が抜けて書きにくくなるとか、腰が砕けるとか、時には環境汚染になると言って子供に筆を洗わせない学校もあるように聞いております。洗わないより洗った方が何倍も筆の寿命が延び ます。

 筆の締まりの悪い墨は、暢びや紙への浸透性も悪く、淡墨の時には濁りが出て参ります。膠の溶解が不均一で、煤との練りに手抜きがありますと最悪の墨となります。ただ原料の膠、煤とも毎回同じ品質とは言い切れませんので、締まり具合いに微妙な誤差がでて参ります。

 筆の締まり具合のバランスは、お使いになる皆様のお好みにもよりますが、締まり過ぎると筆さばきに難がでて参ります。出来の良い墨は、新墨のうちは締まりが強いものですから筆さばきに重さを感じますが、製造後3~5年経過してお使い戴ければ、この重さも消え使い易くなります。この原因は墨造りに必要な膠の量と書く時に必要な膠の量に差があり、造るための量が少し多いことに起因します。この時の新墨は、20%近くの水分を内蔵しておりまして、3~5年の間に加水分解により余分の膠が分解して、書く時に適した膠量になるためです。

資料提供:株式会社墨運堂
資料提供:書道用品通販 書道用具・筆墨硯紙の書道洛
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