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墨造り 香料

墨造り 香料




 昔から誰がするともなく墨を持つと、鼻に持ってゆき香をかぎます。よい香がすれば、この墨は上等の墨だと判断されるわけです。墨の原料の一つである膠の匂いを隠す為に用いられた香料も、使う人の気持を落ち着かせるという副次的な作用もあります。

 昔は、膠の製造設備の不備等で膠は臭かったのです。この膠の臭気を消すために用いられた香料は、それが定着し高価な墨には高価な香料を、安い物には安い香料を使用していたのでしょうが、匂の良い墨は高く売れるということになり、墨の良否の判定が外見上つけ難いので、匂で判断する時代が過去にありました。中には匂だけを沢山使用して香りの良いものにし、高級品に見せかけたものもあったかと思います。

 現在、膠の製造設備の改善により膠の臭気も少なくなり、また香料も変わりました。昔は天然香料の甘松末、白檀、丁字、龍脳、梅花、霧香を使用していましたが、今では合成香料の龍脳、梅花、窮香が主で、一部天然龍脳が使用されています。

 墨用香料として代表的なものに窮香があげられます。これは爵香鹿の雄の生殖器とへその間にある分泌腺および内容物で、インド、ヒマラヤ、チベット、南シベリア等に棲息しています。特に雲南爵香、東京(トンキン)窮香は有名ですが、非常に高価なものです。

 墨に使用する香りは、鼻に強く刺激する香りでなく、側に置いておくとそこはかとなく香りが漂ってくるという"幽香"です。墨の香りは、墨を磨ったときに漂う香りで、墨の外面から匂う香りではないのです。墨の箱を明けた時に漂う香りは、振香(ふりか)といって包装時に箱に入れる香料の香りです。墨を磨って初めて漂う香りが典雅を好む墨客に愛され、後に良墨は芳香を持つものとなったようです。この"幽香"を感じさせる香料に梅花香があります。梅花香という香料は、老梅の香りと聞いておりますが、現在は合成香料になっております。

写真は、麝香鹿の香嚢です。この中に香料が入っています。

資料提供:株式会社墨運堂
資料提供:書道用品通販 書道用具・筆墨硯紙の書道洛
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