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墨造り 油煙

墨造り 油煙




 油煙は菜種油・胡麻油・大豆油・綿実油などの植物性の油を用い燈油皿に入れて燈芯に点します。この燈火を皿で掩い、皿についた「すす」を採取します。品質の良否は燈芯の太い細いによります。太いものは粗煙で細いものは炭素粒が微細で良質です。

〈油煙の製法〉
◆原料油
菜種油、胡麻油、大豆油、綿実油、ヒマシ油など植物油を使用しています。今日では菜種、胡麻などの種子は、ほとんど輸入に頼っているのが現状です。種子の輸入先は、カナダ、オランダ、ポルトガル、中国、コロンビア、スーダン、タイなど数十ヶ国にも及びます。これら種子は、港に着き、製油所に送られ油を絞る前に、土砂、雑種子などの爽雑物、金属類などの異物を除去精撰したのち、焙煎をし、蒸煮をして圧搾機にかけられます。圧搾され絞られた油は一度タンクに貯えられ、次に精密濾過や、脱酸、脱色、脱臭など、油の種類に応じて精製されます。主な種子の含油分は大豆:約19%、綿実:約32%、菜種:約40%、胡麻:約50%、と言われていますが、油収量は80~90%程です。
菜種油の起源は、貞観元年(西暦859年)に、山崎の神司が初めて荏胡麻油を造り、宮中や男山八幡、大山崎八幡両宮の燈明に献上したのが起源と伝えられています。

◆燈芯
藺草は、寒中湿地帯に植え、肥料を多量にやり、太く大きく育て、土用に刈取り乾燥させます。乾燥した藺草を1~2日水に浸し、ふやけて大きくなったものを、カミソリの刃で縦に裂き、芯を取り出して乾燥したもので、和ロウソクの芯にも使われます。産地は、茨城県土浦や岡山県などです。この燈芯を数本束ね、頭を大きく下を細く、長さ四~五㎝程に捻って芯を作り使用します。

◆採煙部屋
採煙部屋は三~四坪の面積で、天井に煙返しと、室温調節用の天窓があります。これは外気の温度、湿度と風が内部に直接影響を及ぼさないようにするためであります。室内には、入口を除いた壁面に間隔を二尺(60㎝)程あけ、二段の棚を設け、96~120個の釜を設置してあります。120個の釜数は、半荷分、約一斗二升(2.16?)の油を焚く釜数で、職人一人分の仕事量です。また、室温は、冬場約一五℃、夏場約35℃にもなり、夏場は非常に仕事が困難です。

◆油煙の規格
油煙の品質等級を区分するのは、燈芯の太い細いにより炎の大小ができ、燃焼温度が変わり煤煙の収量が変わります。太い芯は粒子も大きく収量も多い。細い芯は粒子も細かく収量も少ないが高級な油煙がとれます。

◆採煙
朝五時頃より仕事にかかります。まず、火種用の芯全部に火をつけ、一部屋、120ヶの釜(半荷分)に、十分程の時間で芯を配り、炎の高さや芯の具合を調節し、一時間に一回給油してゆきます。全部の釜に火がついてから約15~20分に一回全部の釜の土器を45度回転させ約二時間に一回、手羽で溜った煤煙を掃き桶へ掃き落とします。土器の回転方向は図のように行います。半荷分の油煙を採るのに、約10時間かかりますが、燈芯は五時間しかもたないため、途中で芯つぎ(芯の取替え)を行います。したがって一日に240本の芯が必要となります。
採煙中は部屋の戸を閉め、“舞風”(空気が対流して風が起こり炎がうず巻くこと)が起きないようにします。採煙の炎の状態は油面に写る炎を見て燃焼状態や油の温度が一定となるように手を加えます。10時間後、釜より芯を取り出し、土器の煤煙を掃きます。

資料提供:株式会社墨運堂
資料提供:書道用品通販 書道用具・筆墨硯紙の書道洛
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